〜本の森・本の海へ旅しよう〜
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今、読んで
 「永遠の0」 百田 尚樹 著

姉からの話で、司法試験浪人生の青年が、祖父のことを調べていく―――
その祖父は、自分たちの母すら覚えていない。戦死した男性だった。
祖母は1番目の夫を亡くし、今、自分たちがおじいちゃんと呼ぶ人は2番目の夫。
戦死した彼が何を思い、生きたのか。
そんなことを人の思いと、語りから徐々に紐解いていく。


一気に読了。
タイトルにだけ惹かれて購入した本でしたが、とてもとても考えさせられる本でした。

8月に黙祷を捧げなくなったのは、いつからだろうか?ふと、そんなことを思いました。身近で戦前、戦中のことを話してくれる人などいなくなって久しい。いろんなことをもっと祖父や祖母から聞かせてもらえばよかったと、今になって後悔します。


特攻、神風、玉砕。
尽忠報国の言葉のもとに、命を散らせていったのはお国のため。
作中で、戦時下の日本兵は洗脳されていた。特攻隊はテロリストと同じだ。
自己陶酔で死んでいったと、断じる人物がいます。

そう思う人もまたいるのでしょう。

確かに愛する人のために、と明言して散った人は当時はいなかったのかもしれません。
でも人ってそんなに変わるものでしょうか?
人を憎むのを人ならば、人を愛すのもまた人でしょう。
人を殺すのを怖いと思うのも。
自分が死ぬのが怖いと思うのも。

全体とすれば、一億玉砕などと括れたかもしれませんが、その犠牲者の数、一つ一つが人だった。その人達の死に対し、簡単に慮れるものではないと私は思います。
戦争は悪というのは、私にとっては当たり前で、確かにこれは刷り込まれたものなのかもしれません。自由に情報を得られる現代だからこそ、その愚かしさに眉を顰め、酸鼻なことと思えるのかも。

それでも作中の人物のように、その時代の人が全て洗脳されていた、テロリストだとは到底思えない。当時の人々の気持ちが去来して、喉がつかえました。

この本を読んで強く思ったのは、事象は、人の耳目を介在したとき、その恣意によって歪められるものであるということ。報道というものは、誰かの目から見たものであるということを忘れてはならないんだな、ということでした。「ペンは剣よりも強し」といいますが、その通り、誰かを守るものにも、何かを滅ぼすものにもなりうるということを忘れては駄目なんだと思います。

その時代を生きた人達の目から見たその時と、今の時代から見たその時は違うものかもしれませんが、それでも「知らなかった」ですますことがなくてよかった。そう思う本でした。



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